こだわりの仲間を紹介する『新葉のオススメ』のコーナー。
本日は、住宅には欠かせない「木材」を取り扱う会社、
飛州木工株式会社さんへお伺いしてきました。
身近にある山や、木は毎日見かけるはずなのに、木のことを全然知らないからこそ、木の事がもっと知りたいと思いました。
木を扱うってどんなお仕事?
木を扱う会社だから出来る新事業とは?
木にまつわる物語です。
飛州木工株式会社
飛騨下呂市にある、滝巡りが有名な地区『小坂町(おさかちょう)』。
観光でも有名な『巌立峡』の近くに、所在する木を取り扱う会社。
飛州木工株式会社さんです。
こちらの会社では、社員30名以上が従事しているそうです。
飛州木工株式会社さん(以下飛州さん)では、住宅などの建築材料で使う、木を加工する会社です。
岐阜県を代表する、木材『東濃檜』も扱っています。
木を加工するといえば、一本の木を色々な材に切り出して、加工する「製材所」のイメージがありますが、
飛州さんでは、『集成材』といわれる商品を作っています。
集成材
集成材とは、この漢字の意味通り、木を集めて加工した材料のことです。
住宅の資材に必ず必要な材料であり、日本の住宅を支えています。
その集成材の製作過程を、案内して頂きました。
本日の案内人は、飛州さんの取締役である小池さん。
集成材が作られるまで
1.木に接着剤を塗る
2.機械でプレスする
3.完成
このような流れで、作られていきます。
また、接着剤は、お米由来のものを使用しているので、住宅に住む、人にも安心なのです。
見ている以上にとても大変な作業らしく、作業をスタートして、半日で辞めた人もいるのだそうです。
それでもこの材料を待ってる方がいるからと、スタッフの方と一生懸命作っているのだそうです。
小池さんの想い
案内して頂いた小池さんは、この会社の次期代表。
事業を継承すれば6代目になるそうです。
そんな小池さんに、お話を伺いました。
ーーどうして会社に入ろうと思ったのですか?
小池「小さい頃よく父親について会社に来ていた。将来はこの会社の社長になると決めていたから。」
お父さまの会社を継ぐことを、小さいときから決めていたんですね。
ーーすると、会社のために、進路は木工関係へ進まれたのですか?
小池「いやそれが、高校卒業後は、パテシエになろうと、有名な洋菓子屋さんへ修行に入った。朝早くから晩まで、必死に仕事したなぁ。」
この回答にはとてもびっくりしました。
小池「パティシエ修行は半年ぐらい。23歳の時どうしても自分の店を出したくてcafeをオープン。24歳時結婚をし飛州に入社して、妻にお店を任せながら、お店と飛州の仕事を両方掛け持ちながら7年間続けた。」
過去の経験は、必ず生きるんですね。
小池さんの商売の経験があったからこそ、飛州さんの新事業を立ち上げることが出来たのだと感じました。
team Hishu
現代表である父親が元気なうちに、新しいチャレンジをしたいと思っていた小池さんは、昨年に新しい事業を立ち上げます。
『team Hishu』
それは会社が行っていた、材料を作るだけではなく、お客様に直接届ける商品をプロデュースしていくための事業です。
そのteam Hishuが手掛けた商品がこちら。
今、Amazonで人気の薪なんです。
木工の会社だから、薪を売るのは当たり前では?
と思われるかもしれません。
しかしながら、この薪、本来ならカットされた部分。再加工が必要なのです。
人気の薪
人気の薪は、集成材のお話に戻ります。
先程加工されていた集成材の近くでは、短くカットされた木が、たくさんありました。
小池「日本の建築材料は、規格がきっかりと決まっている。
例えば、長さが4.5mの木材があっても、外国なら、そのまま利用して貰える。
けど、日本ではそうはいかない。
せっかくの4.5mの木材も、4.25mという規格なら、それ以上はカットするしかない。
だからどうしても端材が出てしまう。」
そうなんですね。規格が決まっているからこそ、住宅も建てやすいのだと思いますが、
本来使えるはずの木を、カットすることは辛いですね。
小池「この端材は、今まで手間を掛けて、再加工されていた。
今まで当たり前のことだったから、会社の誰も疑問に思わなかった。
けど、手間が掛かるから、この端材に使い道は無いか?とずっと模索していた。」
そこで、薪!
小池「業者に集成材を納めるだけの会社が、薪を販売してみようってなって、
立ち上げたのがteam Hishu。
色々大変なこともあったけど、今は認知されてきて、薪が売れるようになってきた。」
家の材料になるほど立派な木材だからこそ、薪としても、とても立派な商品です。
今では、コースターなども製作しているそうで、これから新商品をどんどん開発予定だそうです。
本来、使えるはずの木材を、廃棄しなければいけない。
しかしその端材を新しい形にして、商品化を手掛けた小池さんは、本当に地球に優しい活動をしていると感じる事ができました。
それは、木と真剣に向き合っているからこそ、生まれた商品なのですね。
作り手の想いも知って頂けたら、より火を灯すのも楽しめるはずです。
キャンプへ、薪ストーブへ使われる際は、是非こちらのHishuさんの薪を使ってみてください!
まとめ
- 飛州木工株式会社さんは、日本の住宅を支える木材加工の会社。
- 過去の経験は生きる。
- 手間を省く方法を考える。
- team Hishuはかっこいいブランド。
- 新しい角度で物事を考える。
コメント